目の病気
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎とは
アレルギー性結膜炎とは、花粉やハウスダストなどに対するアレルギー反応が結膜(白目)に生じる病気です。
主な症状
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目のかゆみ
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目の充血
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目がゴロゴロする(異物感)
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涙が出る
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目やにが出る
などです。
結膜(白目)の血管が炎症によって拡張し赤くなります。
また、かゆみを誘発するような物質が産生されるため、他の結膜炎に比べてかゆみを伴いやすいのが特徴です。
ハウスダストによるアレルギー性結膜炎(通年性アレルギー性結膜炎)
季節に関係なく、常に身近にあるハウスダストがアレルゲンとなる結膜炎です。
ハウスダストとは、ホコリやダニ(死骸やフン)、カビ、フケ、ペットの毛などです。
一年を通して症状が慢性的にみられるのが特徴です。
春季カタル
アレルギー性結膜炎の慢性重症型です。
ハウスダストやダニ、カビ、花粉や動物のフケなどが原因となります。
春季とは若年者という意味で症状は1年中でます。特に小学生の男の子に多く見られますが、アトピー性皮膚炎を合併することが多くなった最近では、20歳代でも強い症状がみられる人がいます。
目のかゆみが非常に強いうえ、黒目(角膜)の表面に多くの小さな傷ができるために異物感が強く、光をまぶしく感じます。炎症が強いときは、角膜に白い混濁ができることがあります。ひどくなると、混濁部分で上皮が剥がれ落ちて「角膜潰瘍」という状態になることもあります。視力低下にもつながることがあります。
コンタクトレンズについたタンパク汚れによる結膜炎(巨大乳頭結膜炎)
巨大乳頭結膜炎とは、上まぶたの裏に、ぶつぶつとした突起(乳頭)が多数発生し、炎症を起こしている状態です。
コンタクトレンズについたタンパク汚れの変性物に対するアレルギー反応が原因で、汚れたコンタクトレンズで発生します。異物感、くもり、目やになどが出るほか、重症になるとコンタクトレンズが上方にずれやすくなります。
症状が出た場合にはまずコンタクトレンズを中止し、眼鏡に切り替え、なるべく早く眼科を受診しましょう。
アレルギー性結膜炎の治療
アレルギー性結膜炎は主に点眼剤、軟膏、飲み薬の3種で治療を行います。
症状や目的、重症度に合わせてさまざまなお薬があります。
病状や患者さまのライフスタイルに合わせてご提案いたします。
花粉症の初期療法について
花粉症の場合、あらかじめ季節が判明している場合は、症状が出る前の花粉飛散時期の約2週間前から、または症状が少しでも出てきた段階で治療を開始することで、症状の出現を予防したり、軽くしたりすることができます。
毎年花粉症がつらい患者さまは、症状が出る前に受診いただくことをおすすめします。
セルフケア・予防について
日常生活において、アレルギーの原因物質(アレルゲン)に接触しないようにすることも大切です。
●花粉症の場合
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花粉が多く飛散する日は外出を控える。
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外出時はマスクや花粉防止用のメガネなどで防御する。
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家に入る前に外で衣類の表面を払い、花粉を家に持ち込まないようにする。
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こまめな手洗い・うがい
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室内での空気清浄機の使用
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洗濯物を室内干しにする など
●通年性アレルギー性結膜炎の場合
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掃除
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ダニの除去
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寝具の天日干し
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抗ダニ加工寝具の使用
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換気・除湿 など
●コンタクトレンズが原因の場合
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コンタクトレンズを清潔に保つ
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1日使い捨てコンタクトレンズに変更する
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メガネを使用する など