日帰り手術・治療
白内障手術
白内障手術の特徴
当院の白内障手術は日帰りにて行います。
しっかりと「術後の見え方」をカウンセリング
白内障手術が、初めての眼の手術という患者さまも多いと思いますので、手術や眼内レンズの疑問や不安を取り除きながら、しっかりカウンセリングすることを大切にしています。
水晶体の代わりに挿入する眼内レンズは様々な種類がありますが、試しに入れて見え方をシミュレーションすることはできません。
そのため、それぞれの眼内レンズの特性、メリット、デメリットを詳しくお伝えし、患者さまのご希望をしっかりお聞きしながらご提案いたします。
経験豊富な医師・スタッフが対応
十分な知識と技術を有した経験豊富な医師・医療スタッフが在籍しているので安心して治療を進めることができます。
執刀医が術前・術後の診察を行いますので、疑問や不安はお気軽にご相談いただけます。
術後の満足度を高める精密な検査
白内障手術で用いる眼内レンズの種類や度数は術前の検査で最適なものを予測し、患者さまとご相談の上、決定していきます。
術前検査の精度が術後の満足度に影響を与えるため、最新鋭の検査機器を完備し、検査の精度を高めています。
各種検査は、眼科の専門知識を習得した視能訓練士(ORT)が行いますので、ご安心ください。
安心・安全な手術をサポートする先進的な設備・機器
より安全・迅速・正確な手術を行い、患者さまの負担を減らすために、大学病院や総合病院にも導入されている機器を導入しています。
手術機器の進化もあり、一般的な白内障手術は10分前後で終了します。
※チン小帯脆弱・水晶体脱臼・小瞳孔眼・網膜硝子体疾患との同時手術など、難症例の場合は手術時間が増えることがあります。
痛み・不安をできる限り軽減
点眼麻酔を行い、痛みが少ない手術を心がけています。
不安や心配の強い患者さまには笑気麻酔や点滴で鎮静剤を使い、リラックスして手術を受けていただけます。
白内障とは
正常な水晶体は透明で光をよく通します。しかし、さまざまな原因で水晶体の中身のたんぱく質が変性して、濁ってくることがあり、これが「白内障」です。水晶体が濁ると、光がうまく通過できなくなったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が結べなくなり、視力が低下します。
水晶体の濁りを改善する薬はないため、治療法は手術となります。
正常
白内障
主な症状
目の中の水晶体が濁ることにより、視力が低下します。
水晶体の濁り方はひとりひとり違うため、自覚症状はさまざまです。
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視力の低下
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景色やモノがかすんで見える、白く霧がかかったように見える
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まぶしく感じる
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明るいところで見えにくい
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一時的に近くが見えやすくなる、メガネが合わなくなる
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景色やモノが二重、三重に見える
など
白内障のタイプ
●皮質白内障
水晶体の濁りが、水晶体の周辺部から始まるので中心部(核)に濁りが生じるまでは無症状のことが多く、ゆっくり進行します。まぶしさを感じやすい白内障です。
●核白内障
水晶体の中心部の「核」から濁りが生じ、硬くなっていくタイプの白内障です。
水晶体が硬くなるにつれて屈折率も変化し、徐々に近視化していきます。そのため、老眼がよくなったと感じたり、メガネの度数を頻繁に変える方もいます。
核が硬くなると白内障手術が難しくなるため、自覚症状が少なくても早期に手術をお勧めすることもあります。
●後嚢下白内障
水晶体の後ろ側(後嚢)が膜状に濁るタイプの白内障です。
進行が早く、比較的初期から視力低下やまぶしさを感じるため、年齢が若くても早期に手術をする必要があります。
ステロイド薬を使用している方や糖尿病の方、アトピー性皮膚炎の方が発症しやすい白内障です。
●前嚢下白内障
水晶体の前側(前嚢)から混濁していくタイプの白内障です。
進行が早く、日常生活に支障が出やすいため、年齢が若くても早期に手術をする必要があります。
アトピー性皮膚炎の方が発症しやすい白内障です。
白内障手術のタイミング
基本的には「見えづらさで、困ることが出てきた時」が手術を受けるタイミングです。
緑内障や他の病気があっても、白内障手術は可能です。
水晶体の濁り方、進行具合によっては、自覚症状をそれほと感じていなくても早急に手術をおすすめする場合もあります。
手術の時期は眼科医とよく相談しましょう。
こんな時は手術を考えましょう
●視力が低下して、日常生活や仕事で困っている
●外ではまぶしくて、極端に見えづらい
●視力が0.7以下になって、運転免許の更新が出来ない
白内障手術の方法
濁ってしまった水晶体を取り出し、ご自分のライフスタイルに合った度数の眼内レンズを入れることで良好な視力を得ることができます。
点眼による局所麻酔を行いますので、目を触られる感覚や少し押されるような感覚、また手術中に使う目薬が少ししみる感覚などはある方が多いですが、ほとんどの方は痛みを感じません。
1.切開
麻酔を行い、まず眼球を切開し、水晶体の前嚢を連続環状嚢切開(CCC)します。
2.濁った水晶体を取り除く
水晶体の核と皮質を超音波で砕き、濁った水晶体を吸引して取り出します。
3.眼内レンズを挿入
濁った水晶体があった場所に、眼内レンズを挿入します。
4.眼内レンズを固定
手術は、10分前後で終了します。
眼内レンズについて
白内障手術時に用いられる眼内レンズには、大きく「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の2種類があり、白内障手術を受けられる前にレンズ選びをしていただきます。
多焦点眼内レンズページでは、「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」の見え方のイメージや、「多焦点眼内レンズ」のメリット・デメリットについて詳しく説明しております。最適なレンズ選びのご参考にされてください。
単焦点眼内レンズの特徴
●保険診療の眼内レンズ
単焦点眼内レンズは保険診療です。
●手術前に、焦点を1つ決める必要がある
単焦点は、1つの焦点にのみピントが合うレンズです。手術前に焦点の距離を1つ選んでいただきます。
例えば、手術前に「遠くが見えるようになりたい」と希望して眼内レンズを選んだ場合、術後、遠くは見やすくなりますが、手元にはピントが合いません。
●手術後、メガネを使用する頻度が多い
手術前に選んだ焦点以外の距離をしっかり見るためには、メガネが必要です。
●乱視矯正用の単焦点眼内レンズもある
特定の条件を満たす場合は、乱視矯正用の眼内レンズを選択することがあります。
多焦点眼内レンズの特徴
当院では、患者様の多様なニーズに応えられるよう多焦点眼内レンズを数種類取り扱っております。
それぞれのレンズの特徴をご理解いただいた上で、目の状態、年齢、職業、ライフスタイル、趣味、性格など様々な観点を考慮してレンズ選びをする必要があります。
●選定療養の多焦点眼内レンズ
当院で取り扱っている多焦点眼内レンズは、全て選定療養対象の多焦点眼内レンズです。
選定療養対象の多焦点眼内レンズを使用した白内障手術では、手術にかかる費用は単焦点レンズと同じく健康保険適応となりますが、多焦点レンズにかかる代金は別途自己負担となります。手術代金の一部は保険で賄われるため、その分自由診療より安価となります。
●メガネ・コンタクトなしで生活できる
多焦点眼内レンズは、メガネ・コンタクトなしで見える範囲が広がります。手術後、できるだけ裸眼で生活したい方には、多焦点眼内レンズがおすすめです。
※多焦点眼内レンズを使用している状態でも、状況次第ではメガネ・コンタクトを使用した方が良い場合もあります。
●白内障手術時に、老眼や乱視の改善が期待できる
老眼の矯正、乱視を矯正できる付加価値の付いた眼内レンズがございます。適切な多焦点眼内レンズを選択することで、白内障の改善だけでなく、老眼や乱視も改善でき、生活の質を向上させることができます。
●レンズの選択肢が豊富
多焦点眼内レンズは、豊富な種類があり、レンズ毎にコンセプトや特徴が異なります。
多焦点眼内レンズで問題になりがちなハロー・グレア現象を抑制した仕様のものや、乱視矯正機能を備えたものなど、様々なレンズがございます。
●見え方の質にこだわりがある方は不向きな場合もある
多焦点眼内レンズは、メリットが多く患者様の満足度が高いレンズですが、コントラスト感度の低下、夜間のハロー・グレア現象などのデメリットもございます。
白内障手術の費用
単焦点眼内レンズ[保険適用]の場合
多焦点眼内レンズ[選定療養]の場合
白内障手術後の過ごし方・注意点
●手術直後の症状・違和感
手術直後は、眼が充血することがあります。
また、眼がゴロゴロする、涙がでる、眼がかすむなどの症状が出ることもありますが、これらの症状は数日、または1~2週間で治まります。
●点眼薬
手術後1~3ヶ月は、手術で起きた炎症を抑え、感染を防ぐために、医師の指示通りに点眼薬を使用します。
●眼の使用について
手術の翌日から、疲れない程度に眼を使ってもかまいません。
眼をあまり酷使することは避けてください。眼の乾きや疲れを感じやすくなる為、テレビや読書も眼が疲れない程度にして下さい。
●お仕事への復帰について
仕事への復帰は早い時期にできますが、患者さまの全身状態やお仕事の種類などによって違ってくるので、医師にご相談下さい。
●眼に刺激を与えない
手術後一週間は眼を押したり、こすったりしないでください。
傷口が完全にふさがっておらず眼にばい菌が入りやすい状態です。
●入浴について
手術翌日は首から下はご入浴いただけます。また洗顔も水洗いは避け軽くタオルで拭う程度にしてください。3日後からは洗顔も可能です。一週間後からは、通常通り洗顔やご入浴が可能となります。