目の病気
屈折異常
屈折異常(近視、遠視、乱視)とは
屈折異常とは網膜上に上手く焦点を合わすことができず、鮮明な像を網膜上に映し出すことができない状態を言います。
屈折異常には主に「近視」「遠視」「乱視」の3つがあります。
近視とは
近くのものは鮮明に見え、遠くのものがぼやけて見えづらい状態です。
網膜の手前で焦点を結んでいるため、遠くを見た時にはピントが合いにくくなります。
軸性近視
屈折力は正常だが眼軸長が長い
屈折性近視
水晶体が厚く屈折力が強い
遠視とは
遠視は網膜よりも奥に焦点を結んでいる状態です。
遠視は“遠くが良く見える眼”と勘違いされがちですが、近くも遠くもピントが合いにくくなります。
軸性遠視
屈折力は正常だが眼軸長が短い
屈折性遠視
水晶体が薄く屈折力が弱い
乱視とは
角膜や水晶体のゆがみにより、1点に焦点が合わない状態です。
物を見た時に歪みを感じたり、二重に見えたりします。
屈折異常(近視、遠視、乱視)の治療
近視の矯正(オルソケラトロジー)
オルソケラトロジーは、一般的なコンタクトレンズとは異なる「オルソケラトロジーレンズ」という特殊なデザインの高酸素透過性コンタクトレンズを寝ている間に装用することで、角膜の形状を正しく矯正し、日中を裸眼で過ごすことができる近視矯正方法です。
近視の進行抑制(0.01%アトロピン点眼液)
0.01%アトロピン点眼液(マイオピン)は、近視の進行を平均60%軽減させると言われている近視抑制薬です。
子どもの近視は、主に眼球が楕円形に伸びてしまう(眼軸長が伸びる)ことで、ピント位置がずれることにより生じるケースが多くあります。そのため、眼軸長の伸びを抑えることが、近視の進行を抑制するためには重要となります。
低濃度アトロピン(マイオピン)には眼軸長を伸展させる働きに関連するムスカリン受容体をブロックする効能があると言われています。
屈折矯正手術(ICL:Implantable Contact Lens)
ICL(有水晶体眼内レンズ)は、水晶体を残したまま眼球の中にレンズを挿入する屈折矯正方法です。レーシックとは異なり、角膜を削る必要がないので、強度近視の方、角膜の薄い方でも矯正が可能です。
手術は、数多くの眼科手術を行ってきた専門医が行います。患者さまの疑問や不安を取り除きながら、しっかりインフォームド・コンセントすることを大切にしています。
コンタクトレンズ・メガネによる矯正
近視・遠視・乱視・老眼など屈折異常による見えにくさは、メガネやコンタクトレンズで矯正することができます。