目の病気
感染性結膜炎
感染性結膜炎とは
感染性結膜炎は、細菌やウイルスが目に感染し、白目の表面膜である結膜を炎症させる病気です。
目に不快感が表れるのがほとんどですが、発熱や喉の痛みなど風邪に似た症状も伴うことがあります。
主な症状
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目が赤い(充血)
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目やにが出る
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目がゴロゴロする
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涙が出る
※のどの痛み、発熱など風邪に似た症状が現れることもあります。
細菌性結膜炎
感染性結膜炎の原因となる細菌には、インフルエンザ菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌などがあります。
乳幼児や子どもに多い感染性結膜炎は、インフルエンザ菌によるものが多く、冬に発症するケースが目立ちます。特に風邪を引いた時にかかりやすいと言われています。
黄色ブドウ球菌は健康人の体にも存在し、感染力は強くありませんが、抵抗力が落ちたときなどに感染しやすくなります。
ウイルス性結膜炎
原因ウイルスの多くはアデノウイルスです。
アデノウイルスは感染力が強く、多くの場合は人から人へと感染するので、注意が必要です。
「はやり目」や「プール熱」もアデノウイルスによる感染性結膜炎です。
ウイルス性結膜炎には、ウイルスのタイプによって種類があり、以下の4つが代表的なものになります。
●流行性結膜炎(はやり目)
「はやり目」と言われる、アデノウイルスが原因で起こる結膜炎です。
眼の充血、目やに、眼の痛みなどが現れます。
●咽頭結膜熱(プール熱)
「プール熱」と言われる、アデノウイルスが原因の結膜炎です。
流行性結膜炎とは違うタイプのウイルスで、高熱や喉の腫れ、眼の充血、目やになどの症状が現れます。
重症化すると肺炎を引き起こすこともあるため、注意が必要です。
●急性出血性結膜炎
急性出血性結膜炎はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスの感染によって起こる結膜炎です。
突然、眼の痛み、目やに、白目に出血が現れることがあります。
症状がひどくなると、角膜(黒目)に小さな傷ができることがあります。
●ヘルペス性結膜炎
ヘルペスウイルスが原因の結膜炎ですが、人に伝染することは少ないです。
眼の充血、目やにが多く出るのに加え、眼の周りの皮膚に赤い水泡ができることがあります。
角膜ヘルペスを合併することもあります。
感染性結膜炎の治療
細菌性結膜炎の治療
抗菌作用のある点眼薬での治療が一般的です。
細菌の種類によっては、抗菌作用のある眼軟膏や内服薬での治療を行うことがあります。
適切な治療を行えば、1~2週間程度で完治します。
ウイルス性結膜炎の治療
ウイルス性結膜炎に対しては有効な治療がありませんが、炎症を軽減するために抗炎症点眼薬(非ステロイド性やステロイド剤)による治療を行います。また、抵抗力が落ちている結膜に他の細菌が感染することを予防するために、抗菌作用がある点眼薬を使用します。
症状は、ウイルスに対する抵抗力がつくにつれて徐々に改善し、2週間から1ヶ月程度で完治します。
感染性結膜炎の二次感染予防
アデノウイルスが原因の結膜炎は、非常に感染力が高いため、二次感染を防ぐために以下の点を注意しましょう。
●手をこまめに洗い、清潔に保ちましょう
●顔を拭くタオルを家族と共有しないようにしましょう
●お風呂は家族内で最後に入るか、シャワーですませましょう
●子どもの場合は、眼科医の判断に従って登校を控えるなど、感染の拡大予防に努めましょう
感染性結膜炎の合併症と後遺症
結膜炎の症状がおさまってきた頃に、角膜(黒目)の表面に小さな点状の濁りが出てくることがあります。
この時に治療をやめてしまうと、角膜が濁って視力が低下してしまう可能性があります。
症状が治まったからといって、自己判断で治療を中断せずに、眼科医の指示に従って治療を継続することが大切です。